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人工股関節とは

股関節は、大腿骨と寛骨臼とよばれる2つの骨から構成されています。 人工股関節も「ステムとよばれる大腿骨側の部品と、ソケットとよばれる寛骨臼側の部品の2つから成り立っています。 大腿骨頭と寛骨臼の間には、骨と骨の摩擦を和らげるためにクッションとなる関節軟骨が存在していますが、その軟骨がすり減り、股関節全体がひどく変形してしまった状態になり、日常生活に影響を及ぼす場合に人工股関節に入れ替える手術が行なわれるのです。 つまり人工股関節とは、股関節が変形することによって低下した機能を回復させるために人工の関節で代替するということなのです。 人工股関節を入れ替える手術を行なう患者さんのうち、約70%が変形性股関節症で、約20%が関節リウマチによるものです。 人工股関節は今後も改良が進でいくもので、脱臼をしない人工股関節の開発研究も進められているそうです。...

なぜ人工股関節に置き換えるのか

人工股関節の手術は、変形性股関節症、関節リウマチ、大腿骨頭壊死症などの疾患により、炎症や変性、破壊されて痛んだ股関節を人工の股関節を用いて治療する手術です。 世界中で年間およそ50万件も手術が行われているといわれていて、股関節の痛みを完全に取り除いて、股関節の可動域を改善することのできる方法です。 人工股関節に置き換える手術は、股関節の痛みが強い、痛みが酷くて歩行も困難となってきたなど、日常生活に支障をきたしている方が適応されます。 股関節を人工のものに換えると、痩せてきていた膝より少し上の太ももの筋肉が削げ落ちが止まり、次第に元の筋肉に回復してきます。 筋肉が回復することに伴って、跛行も次第に改善して日常の生活活動レベルが向上し、歩く姿も格段に改善してきます。 子供の頃の股関節脱臼によって、足の長さの違いも人工の股関節を入れることで同じ長さになりますし、何よりも足を引きずることなく歩けるようになることは心理的にもメリットといえるでしょう。...

人工股関節手術の方法

骨に人工股関節を固定する方法には、骨セメントを使用して行なうセメント固定と、骨セメントを使わないセメントレス固定の2つの方法があります。 金属と骨を直接つないで固定するのがセメント固定の方法で、金属の表面に特殊な加工がされていて、手術後骨に入り込んで固定されるのがセメントレス固定方法です。 この場合、骨が入り込んで金属と固定されるまでに少し日数が必要になります。 人工股関節の主な手術方法は、まず手術後に足の長さが同じになるように、手術しない足と手術する足の長さを計測します。 その後、股関節の横の部分を切開して、臼蓋から大腿骨を脱臼させ、大腿骨頭を切り落として除去します。 大腿骨頭を切り落として露出した臼蓋は、人工の臼蓋ソケットがきっちりはまるように削って成型していき、金属でできた正しいサイズの臼蓋カップを設置していきます。 次は、人工大腿骨コンポーネントがきっちりはまるように、大腿骨の中心に空いている髄腔と呼ばれる穴を少しずつ削って形を整えていき、正しいサイズの大腿骨ステムを髄腔に設置します。 手術の最終ステップでは、ステムの先端に金属もしくはセラミックでできたヘッドと呼ばれる小さな丸いボールを取り付けます。 ここまで終わったら後は傷口を閉じて手術は完了です。...

手術後に気をつけること

人工股関節に置き換える手術をした後は、人工股関節を長持ちさせるためにも定期的な受診が必要になります。 通常の場合、手術の後、初めの1年間は数回の定期受診を受け、2年目以降は年に1、2回の定期受診になります。 そして、手術後に注意をしなけれなならない事は、股関節に大きな負担をかけないように生活することです。 座る時は、正座やあぐらなどの姿勢は避け、椅子に腰掛けるようにすると良いでしょう。 股関節の脱臼を防止するためには、しゃがむ姿勢をとらないことが大切なので、和式トイレは避けて、なるべく洋式トイレにしましょう。 頻繁に立ったり座ったりする動作も股関節に負担をかけてしまうので、家事などの際に良く使うものは、立ったままで手の届く範囲に置くようにしましょう。 洗濯物を干す時には、両足を開いて立ち片足だけに体重がかからないようにすることが大切です。 また、激しい運動や10kg以上の重たい荷物を持たないようにすることも大切です。...

人工股関節のデメリット

人工股関節の手術は、股関節の痛みが改善するという、股関節の痛みをなくしたい人にとっては最良のものですが、いくつか問題点もあります。 人工股関節を入れた後に、もっとも起こりやすい合併症としては脱臼があります。 筋力がなく、筋肉の緊張が少ない人に起こりやすく、術直後に最も多く発生するのが特徴ですが、リハビリで筋力がついてくれば脱臼の頻度も減ってきます。 脱臼の方向は前方と後方の2通りあり、どちらの方向に脱臼しやすいのかは人工股関節を設置し終わった後で、医師が確かめることになっています。 最も困る合併症は細菌感染です。 細菌感染には、主に手術時に感染する早期感染と、手術後3ヶ月以上経ってから起こる晩期感染があります。 晩期感染が起こる確率は低いのですが、体調をひどく崩したときや肝機能障害、糖尿病の悪化などが原因で起こることがあります。 滅多に起こらない合併症には神経麻痺があります。 発生率は人工股関節手術をした人の0.6から3.4%くらいです。 その他に、手術中や手術をした後に骨折が起こる場合もあります。...

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